ザンビアに行ってきました!

5/13(月)~5/17(金)に、国際協力NGOジョイセフの協力で、赤ちゃん本舗広報部の岩永がアフリカ・ザンビアに滞在し、出産待機施設のマタニティハウスを利用する方たちの様子や次回建設地の視察を行いました。その5日間をご報告します。

農村地域の巡回健診はどんな様子なの?

妊婦さんにインタビューする岩永(一番左)。

(写真1-1)アニスさん21歳。笑顔がとってもかわいらしいママ。

(写真1-2)インタビューした妊婦さんたちに肌着をプレゼント。

(写真1-3)肌着を手渡す岩永。激しく笑顔です。

巡回健診でママたちと一緒に集まった笑顔いっぱいの子どもたち。

男の子だってママのお手伝い。チテンゲと呼ばれる布でおんぶしています。

岩永が肌着を、現地スタッフがそごう・西武さんで集まった靴を渡しています。

赤ちゃん本舗広報部の岩永です。5/13(月)~5/17(金)に滞在したアフリカ・ザンビアの現状について報告します。2009年から赤ちゃん本舗が応援している国際協力NGOジョイセフの妊産婦支援の取り組みについて取材しました。

まずは、ザンビアのコッパーベルト州マサイティ郡の母子保健の現状です。マサイティ郡は約14万人。そのうち適齢期の女性が3万人。国際協力NGOジョイセフが2011年から取り組んでいる妊産婦支援プロジェクトが開始されてから成果を上げ、農村地域の女性が妊娠・出産によって命を落とすケースが減っています。ザンビア滞在1日目、この取り組みの1つである巡回健診の現場を訪ねました。

カングエナという村にやって来ました。どこにこんなにたくさんの女性や子どもたちがいたのかと思うくらいたくさん集まっています。みんな色とりどりのチテンゲと呼ばれる布をまとって、とってもオシャレ。妊婦さんと5歳までの子どもたちがママと一緒に集まり、健診や予防接種、子どもたちの体重測定などを行います。1~2ヶ月に一度だけ、ここへこうして集まってきて、母子保健推進員に相談したり、助産師さんの診察を受けることができるそうです。みんな陽気でシャイ。カメラを向けるとさっきまで笑っていたのに真顔になってしまう・・・撮った写真を見せるととっても大喜びしてくれて、そこからはとってもいい笑顔を見せてくれます。

何人かの妊婦さんにお話を聞きました。
妊娠6ヵ月のアニス・ハムウィヤさん21歳。2人目の出産で訪れていました。子どもは4人欲しいと話すアニスさん。たくさんの子どもを育てるのは大変そうというイメージを持っていたので「子どもを産むのはナーバス?ハッピー?」と聞くと笑顔で、「Happy!」と答えてくれました。(写真1-1)

次にお話を聞いたのは、3人組の妊婦さん。それぞれ年齢もバラバラな彼女たちに次の質問をすると、同じような答えが返ってきました。「子どもは何人くらい欲しい?」と聞くと、「3人くらいは欲しいけど、産んだあとはきちんと家族計画をしてたくさん産まないようにするわ。」という答えが。巡回健診などさまざまな啓発活動が浸透しているのだなと実感しました。そして、やっぱり、「ナーバス?ハッピー?」という質問には「Happy!」と答えてくれました。(写真1-2)

みんなこの健診のために、約4時間かけて歩いてきています。健診のあとに、アカチャンホンポでお客さまよりお預かりした大切な肌着を私から直接渡すことができました。お客さまの想いがザンビアにつながったこの瞬間に立ち会うことができて、すごく感動!!また、肌着を受け取ったザンビアのママの笑顔がとても印象的で、ジョイセフの取り組みを応援していきたい、みんなに知ってほしいと改めて思う岩永でした。(写真1-3)

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マタニティハウス第1号はどんなところ?

マタニティハウス(出産待機施設)の看板と抜けるような青い空。

(写真2-1)マタニティハウス第1号。

(写真2-2)36歳先輩ママのオーディリーさん。

(写真2-3)マタニティハウス前にてアカチャンホンポの赤いポロシャツを着て記念撮影。

マタニティハウスそばの保健センター。

マタニティハウスに滞在している方々に インタビュー。

ザンビア滞在2日目。昨日訪ねたカングエナから車で45分のフィワレ地区にある保健センターにやってきました。ちょっとした診察をしたりお薬を渡したり、分娩もできるのですが、この保健センターにドクターはいません。助産師さんや保健師さん、ドクターのアシスタントのような方で成り立っています。だから「ちょっとした診察」。このフィワレ地区を含む人口約14万人のマサイティ郡にはドクターはたった1人しかいないのです。そこにはもちろん入院する設備などありません。
そこで、このすぐそばに建てられたのが「マタニティハウス」です。これは、「出産待機施設」のこと。陣痛が始まってから保健センターに来ていたのでは村々からは距離も遠く、間に合いません。自宅で出産することはリスクも高いため、病院で産むことを推奨し、啓発しているのが母子保健推進員(SMAG)の方の活動です。ママと赤ちゃんの命を守るため、今日もSMAGの皆さんは村々を走り回っています。

赤ちゃんが産まれる2週間前の妊婦さん限定で、事前に滞在していただくこのマタニティハウスは、国際協力NGOジョイセフによって、企画・建設され、第1号が誕生しました。この取り組みが話題となり、その他の地区にも建てて欲しい!という要望の声が多くあがっているそうです。(写真2-1)

マタニティハウスに滞在中の5名の妊婦さんにお話をうかがいました。その中の1人、旦那さまと仲良く滞在していたロイス・コンデさん、18歳。
初産の彼女はこのマタニティハウスのことをSMAGから聞いてきたそうです。「はじめての出産はこわくない?」と聞くと、「Happyよ」と話してくれました。「旦那さまは子育て手伝ってくれそう?」と聞くと、「ここに一緒にきてくれてるくらいだから、大丈夫だと思うわ。料理もしてくれるのよ。」とはにかんだ笑顔。「子どもが産まれたら何をしたい?」と聞くと、昨日の妊婦さんたちと同じように、「きちんと家族計画をして、1人目が3歳くらいになったら次の子どもを産むわ」という答えが返ってきました。次に旦那さまに、「子どもはどんなふうに育って欲しい?」と聞くと、「学校にちゃんと行って、教育を受けて欲しい、将来は弁護士とかになってくれたらうれしいな!」と話してくれました。若くて初々しいとってもシャイな2人でした。子どもを産むときに、親が子どものことを思う気持ちはどの国でもどんな状況でも同じなのだと実感しました。

そしてもう1人、お母さんと滞在していたオーディリー・ンベェウェさん、36歳。5人目を出産する彼女は、このマタニティハウスに滞在するのは初めて。「これまでは町に住んでいたので、町から近いクリニックに行けたけど、町から離れるとクリニックは近くにないから、この施設はとてもありがたいし、SMAGにここを教えてもらえてハッピーだわ。子どもはたくさんいるほうがいいんだけど、5人で、もう十分幸せ。痛くないかって?痛みは神様が授けてくださったものだから、なんとか乗り越えられるわよ!」と逞しく話してくれました。シャイな方が多い中、年齢も重ね、経験豊富な彼女は天真爛漫に笑っていたのが印象的でした。(写真2-2)

ここでのもうひとつの利点は、初産の妊婦さんが経験のある妊婦さんの話を聞けること。村で産む場合、近隣の家も遠く、不安な若いお母さんも多いそうです。このマタニティハウスは、個人の部屋を出ると共有スペースがあり、そこで椅子に座って団らんできるため、出産前の不安をみんなで乗り越え、共有して、出産を迎えることができます。

私がこのマタニティハウスを訪ねた翌日に、なんと陣痛が始まったロイスさん。陣痛が長引き、町の病院に搬送されて無事出産したと聞きました。自宅で産んでいたらどうなっていたのかと思うと、あらためてマタニティハウスの必要性を確信した岩永でした。(写真2-3)

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マタニティハウス第2号建設に向けて!

(写真3-2)マタニティハウス第2号が建つ予定地。岩永(左)と建築家の遠藤幹子さん(右)

(写真3-1)マタニティハウス第2号の設計図を説明する遠藤さん(真ん中)とヘルスポストの改善を伝えるジョイセフ船橋さん(一番左)

(写真3-3)マタニティハウス建設予定地前で設計図を説明してもらう岩永。

マタニティハウス建設予定地の横にあるヘルスポスト。

ヘルスポスト内の分娩台。

ザンビア滞在3日目。次なる出産待機施設「マタニティハウス」第2号を建設するための下見と視察へ。ムコルウェという地区のヘルスポスト(診療所)に向かいました。幹線道路を曲がるとそこは道なき道。このヘルスポストでは、出産数が年々増加しているため、マタニティハウス建設への強い要望がありました。ヘルスポストの隣はすでにきれいに木や草が刈られ、今か今かと待っている状態でした。マタニティハウスを建設するにあたり、ヘルスポストのより良い環境を整えるべく、ジョイセフスタッフの船橋さんが助産師の常駐を要望するなど、手を尽くされています。

今回の視察に、第1号のマタニティハウスの建設を手掛けられた建築家の遠藤幹子さんも同行し、マサイティ郡の保健局長にイラスト図面で配置を説明しました。前回の実績があるため、話はスムーズに進んでいる様子。これまで遠藤さんが日本で手掛けられてきたお仕事は、Eテレ「いないいないばぁ」のスタジオセットをはじめ、町のアートスペースや子どもと親が集うコミュニティカフェなど、そこに「人が集う」ことに重点が置かれたものが多く、女性であり、母である遠藤さんのあたたかさが感じられる作品ばかりです。作る過程にもこだわりがあり、製作過程でペイントワークショップを行うなど、かかわることで愛着がわき、楽しく人が集う場所になることを目指しておられます。「人のあったかさ、ぬくもりを取り入れることで、そのものの公共性が高まる」とおっしゃっていたのが印象的で、このマタニティハウスも地域のコミュニティの役割を果たすような場所になることを願って作られていることがとっても素敵だなと思いました。(写真3-1)

マタニティハウス第2号は今年11月頃には完成の予定。これまでアカチャンホンポで集まった募金もこの建設費用の一部となります。ただ、これは、まだ第一歩。母子保健推進員の教育強化やヘルスポストの改善など、これらすべてを行ってこそ、真のマタニティハウスとして役割を果たすことができます。そして、このマタニティハウスを必要としている場所は他にもあります。ザンビアのママがより安全に出産できるようこれからも日本から応援したい!と強く思う岩永でした。(写真3-2)(写真3-3)

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村の生活ってどんな感じ?

(写真4-1)村に住む妊婦さん家族を訪ねて、道なき道を自転車の先導で進む車。

(写真4-2)簡単に頭に乗せて歩く彼女。神業です。

(写真4-3)14歳の長女が水汲みのお手伝い。20kgはありました。

(写真4-4)お話を聞いたロイスさん。おなかすっぽりハラマキがチューブトップみたいに。

食事準備風景。家の外に小屋があり、 そこで釣ってきた魚をさばいてくれてます。

シマと呼ばれるとうもろこしの粉をふかした パンのような食べ物と魚と鶏肉。 魚も鶏も新鮮でおいしい!

(写真4-1)ザンビア滞在4日目。マタニティハウス第2号建設予定地からさらに道なき道を進み、出産間近の妊婦さんのお宅を訪問させてもらいました。細く、凸凹した道を車で進むこと約20分。8人目を妊娠しているロイス・クンダさん(27才)とお話することができました。ここでは、水汲みや村の食事体験もさせてもらいました。ロイスさんが一番最初に産んだ娘さんと一緒に水汲みに行ったのですが、年齢を聞くと14才であることがわかり、ロイスさんの初産年齢に度肝を抜かれたのでした。日本人であれば男性でも普通に持つだけで大変な重さのバケツに入った水(約20㎏)を、娘さんはなんなく頭の上に乗せ、歩き出します。毎日最低2回は運ぶそうです。「近いから一緒に行きましょう」と言われたけれど片道10分。凸凹したあぜ道を歩くだけで必死の私にとって、村での水汲みは到底無理な神業なのでした。(写真4-2)(写真4-3)

ロイスさんにインタビュー!
●子どもはまだ産む?
「産んでいる回数が多いし、年齢もあがると合併症にかかるリスクも増えるわ。だからもうこれで最後にしたい」
●たくさん子どもがいて、大変なことと楽しいことを教えて。
「みんなをちゃんと学校に行かせて教育を受けさせたいけど、たくさんいると大変。着る服も十分じゃないわ。」
「楽しいことは、みんなが手伝ってくれることよ。旦那も畑仕事をしっかりやっていろんな野菜を育てて稼いできてくれるわ」
●何をしているときが楽しい?
「どんなときでも楽しいわ。5~7月はたくさん食べ物が育つからそれを食べられるのがうれしいわね」
●今、出産を控えてどんな気持ち?
「とってもハッピーよ」

とても27才とは思えない落ち着きとシンプルな生き方、そこにある幸せに気づくことができる感性に底知れぬパワーを感じました。いろいろお話を聞いたお礼に、アカチャンホンポの「赤ちゃんの肌着をザンビアへ届けよう!」という企画でお客さまよりお預かりした赤ちゃんの肌着や、当社オリジナル商品の「おなかすっぽりハラマキ」をプレゼント。腹巻が通じず、チューブトップみたいに着てしまうかわいらしいロイスさんでした。「ありがとう」はザンビアの言葉で「ナトテラ」と言います。「ナトテラ」とうれしそうに伝えてくれるロイスさんに、こちらこそ最高の笑顔とパワーを「ナトテラ!」 (写真4-4)

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SMAGの活動と交流会

(写真5-1)お話を聞いたSMAGメンバーと。
皆さんボランティアで誇りを持って仕事をされています。

(写真5-2)SMAGのメンバーと歌って踊る岩永。

(写真5-3)アカチャンホンポの歌「ようこそBaby♪」を説明中。

(写真5-4)SMAGのメンバーと歌う岩永とそれを見守るジョイセフの船橋さん。

(写真5-5)SMAGのメンバーやザンビアのPPAZ(ザンビア家族計画協会)のメンバーと。世界のみんなでハッピー出産!

ザンビア滞在5日目。最後は、母子保健推進員(SMAG)の方々の活動のお話です。これまでは、「村での出産=自宅出産」が当たり前で、迷信で信じられていた薬を飲むなど、正しい知識がない中、母子ともに助かるはずの命を落としているケースがありました。その惨状を減らすべく、国をあげて「クリニックで出産をしましょう」ということが打ち出されました。ただ、何キロも離れたところに点在する村々の方にそのことを伝えるすべは、「人」しかありませんでした。その大切な役割を担っているのがSMAGの皆さんです。彼らがコミュニティ内すべての家庭の実情を把握し、家族計画を含め、女性だけでなく男性に対しても正しい知識を伝えます。マタニティハウスの利用やクリニックで産むためにかかるお金をきちんと準備することなど、意識変革を促してきました。それにより、出産事情は改善され、そのことがSMAGの皆さんのモチベーションアップにもつながっています。 (写真5-1)

≪SMAGの皆さんの声≫
「妊婦さんが定期的に健診に来ることで危険なサインに気づいてほしい。」
「クリニックで出産することの大切さを理解してもらって、赤ちゃんを産むために必要なお金をきちんと準備してもらいたい。」
「特に男性に正しい知識を伝えたい。これまでは男性が積極的でなかったから、出産にかかるお金を計画的に用意することができていなかったのよ。」
「正しい知識を伝えることで、みなにとても感謝されているわ。それによって、妊婦や赤ちゃんの命が救えることに誇りを持っているの。これからも続けていきたいわ。」
お話を聞く中で、SMAGの活動に誇りをもって取り組まれていることがとても伝わってきました。

最終日ということで、交流会が行われ、歌や寸劇によって行う啓発活動を見せていただきました。歌で、こんなサインが危険な兆候なのよ、というようなことを伝えていました。歌はノリノリでとても楽しそうに踊りながら歌う様子が印象的。歌っている内容を考えるととても楽しそうに歌うものではないと思ってしまうのですが、まずは伝えることがいかに大切かを知り、私も一緒に歌い踊ってみることで体験させていただきました。(写真5-2)

また、アカチャンホンポの歌を一緒に歌っていただきました!「ようこそ Baby♪」です。「ようこそ」をザンビアの言葉で、「ムァイセンポン クァイ」というそうです。このフレーズを「ムァイセンポン クァイ ベイビー♪」と歌ってくださり、大合唱できてとても感激しました。 (写真5-3)(写真5-4)

「わたしたちにできることは何か?」私はこの5日間、改めて考えました。
赤ちゃん本舗は、国際協力NGOジョイセフの推進していた「ホワイトリボン運動」に賛同して、2009年から応援をしてきました。そして、今、このザンビアでの活動に協力させていただいています。お客さまより募金をいただいたり、肌着をお預かりして、届ける活動を行っています。「アフリカ・ザンビアにマタニティハウスを贈ろうプロジェクト」を通して、アカチャンホンポができることは?それは、少しでも多くの方にザンビアの実情を知っていただき、一緒に応援していただくことだと思いました。マタニティハウスは建てるだけではただの箱です。それに関わる人の教育や適切な医療を受ける環境があってこそ意味があります。私たちにできることは、同じように赤ちゃんを産む、日本のママやそれを支えるパパ、赤ちゃんを取り巻くすべての方々と一緒に、笑顔やHappyがあふれる未来をつくるため、支援を続けていくことです。「アフリカ・ザンビアにマタニティハウスを贈ろうプロジェクト」をこれからも応援してください。合言葉は「世界のみんなでハッピー出産。」!!!
(写真5-5)
5日間のレポートを読んでいただきありがとうございました。

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