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【助産師執筆】産後47週(産後11ヵ月)
誕生日プレゼント選びのヒントはこれ!
1歳頃の遊びについて知ろう

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こんにちは。まもなく迎える1歳のお誕生日。この1年間、ママもパパも本当によく頑張ってきましたね。
昔の日本には毎年の誕生日を祝うという習慣はなく、欧米から入ってきた文化であると言われています。しかし日本でも唯一「初誕生」だけは、無事に1歳まで育った喜びとこれからの健康を願って盛大にお祝いする風習がありました。
今回は、成長発達の特徴からこの時期に合った遊びやおもちゃ選びについてご紹介します。そして、一生に一度の初めてのお誕生日が、思い出に残る大切な1日になるよう願っています。

  • 手先を使う遊びがおすすめ
  • お子さまがまねしやすい言葉や動作をしてみよう
  • ひとり遊びの環境づくりも大切
  • それぞれの成長発達に合った遊びを選ぼう

1歳頃の発達※1,2

●運動機能

つかまり立ち、伝い歩きから徐々に一人で立てるようになってきます。体が自由に動くようになり、手押し車を押して歩く様子も見られるかもしれません。
また、指先で道具を使い始めるのもこの時期です。手の指が細かく動かせるようになり、親指と人差し指でつまむ動きができるようになってきます。2個の積み木を積んだり、小さい物を拾って穴に入れたり、お絵描きをしたりするようにもなります。
吹く力も付いて、おもちゃのラッパなどの音を出すことができるようになる子もいます。

●言葉発達

発音をまねて、ママやパパ以外にも意味のある言葉が出始めます。
言葉の理解も進んでくる時期なので、簡単な言葉と動作が結び付くようになってきたり、音楽に合わせて体を動かしたりするようになってきます。
大人がすることに興味をもったり、まねしたり、周囲の反応を楽しみながら、何度も繰り返すようになってきます。
お子さまがまねしやすいように、言葉や動作をゆっくりと大きくするようにして、発する言葉にも丁寧さを心がけることも大切です。

●生活習慣

日中の起きている時間が長くなって、お昼寝が1日1回になる子もいます。
離乳食は完了食に近づき、こぼすことは多いですが、自分でスプーンを持って食べようとしたり、コップを持って飲み物を飲んだりできるようになってきます。
衣類の着替えの時には、手足を入れようとするなど、生活の中でできることが増えてきます。ひとり遊びが楽しめるような環境作りやおもちゃ選びをすると良いでしょう。


おすすめの遊び

●おうち遊び

おうち遊びでは物に触れたり、頭を使って何かを作ったりする遊びがおすすめです。

1.積み木遊び
パーツの大きさ、色、素材など、豊富な種類があります。パーツの数が多すぎない物は片付けもしやすく、お出かけ先にも持っていきやすいです。
2.粘土遊び
粘土遊びは触覚を刺激してくれます。粘土をつかんだりちぎったり投げたりして遊びます。まだ何かを形作ることは難しいですが、大人の真似を始める子もいるので、一緒に感覚遊びを体験してみましょう。
3.お絵描き遊び
大きく握りやすい持ち手になっているクレヨン、オイルパステルが遊びやすいです。形や色の種類など選べますし、名入れで揃えるのも良いですね。また、お絵描きボードも描いたり消したりを楽しめます。

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4.リズム遊び
大人のまねをし始める時期なので、歌やメロディーに合わせて体を動かす遊びもおすすめです。いろいろな動きを繰り返したり、一緒に歌を口ずさんだり、音楽や動物の鳴き声などが流れるおもちゃも良いですね。
●お外遊び

体をいっぱい動かして遊ぶことはお子さまの発育にもおすすめです。

1.お砂遊び
砂を使って山を作ったり、穴を掘ったりして遊べるようになってきます。水を使って砂に水が流れる様子を見たり、砂のかたさが変化する感覚に気がついたりしながら、自分で考える力が促されます。

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2.水遊び
バケツや洗面器、じょうろ、水鉄砲、水風船などを使った遊びも手足の発達や特に触覚の発達が促されます。夏場ならプール、それ以外の季節はお風呂でおすすめの遊びです。
3.ボール遊び
つかむ、投げる、追いかける、など複数の動作ができます。繰り返し遊べることも楽しみの一つです。
4.シャボン玉遊び
シャボン玉を吹くことはまだ難しいですが、大人が作って、お子さまが追いかけたり、割ったりして、シャボン玉に夢中になりながら、体を動かすことができます。ただし、誤飲には気をつけてくださいね。

一生に一度の初誕生

満1歳のお誕生日の祝い方は地域によって様々です。ママとパパどちらの家庭の習慣でお祝いするか、誰を招待するかなど、もしかすると準備に悩むこともあるかもしれません。みんなで楽しくこの日を迎えたいですね。

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●一升餅※3,4
男児の場合は餅をつき、女児の場合は赤飯を炊き、産婆(助産師)や親戚、近隣を招いて盛大に祝う風習もあるそうです。餅をついて、それを赤ちゃんに背負わせたり、おしりやすねにぶつけたりする地方もあります。一升餅を背負わせたり踏ませたりするのは、1歳の頃に立ち歩きができる子は早く家を離れるとされていたためで、昔は初誕生を境として人間世界の仲間入りをするものと考えらていたそうです。
●将来占い(選び取り)
選び取りというのは、お子さまの前に置いた物の中から何を最初に手にするかで、その子の将来を占う儀式です。昔からのならわしも取り入れながら、現代ならではの色々なアイテムも並べて「将来占い」を楽しむのも良いですね。
●記念に残るプレゼント
これまでの成長記録が残るようなお子さまと家族の写真や似顔絵、オリジナルのポスター、タペストリーなどは記念に残るのが嬉しいですね。お子さまの手型や足型を取り、そこへその瞬間を一緒に過ごしたママやパパ、家族親戚のみなさんの手形やサインを添えるのもおすすめです。また、ベビーリング、誕生筆、セカンドシューズ、名入れグッズ、オリジナルの絵本なども素敵な思い出の品になるでしょう。

最後に

1歳頃の成長発達に合わせた遊びを紹介しました。個人差も大きい時期ですので、日々変化していくお子さまそれぞれに合った遊びを楽しく試していけると良いですね。昔、日本の産婆が初誕生に招かれたように、私たちもみなさんに身近な存在でありたいと願っています。

いつでもXで「#ミッドワイフコール」をつけてご質問ください。素敵なお誕生日祝いのご報告もお待ちしています。

参考文献

※1 上田礼子,日本版デンバー式発達スクリーニング検査(増補版),医歯薬出版株式会社,1980

※2 就学前教育カリキュラム改訂版,東京都教育委員会,東京都教育庁総務部広報統計課,2022/06/12閲覧,
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/school/document/pre_school/curriculum2.html

※3 はつたんじょう【初誕生】,妊娠・子育て用語辞典,母子衛生研究会,2022/06/12閲覧,
https://www.mcfh.or.jp/jouhou/yougo/hatu_tanjou.html

※4 鵜澤由美,近世における誕生日 : 将軍から庶民まで そのあり方と意識,国立歴史民俗博物館研究報告 第141集,2008


記事を執筆したのは…

株式会社With Midwife
代表取締役

岸畑 聖月
きしはた みづき

PROFILE

14歳の闘病の経験から助産師を志す。学生時代に起業を経験し、助産学・経営学を学ぶため京都大学大学院医学研究科に進学。
卒後は助産師として年間約2,000件のお産を支える総合病院に勤務。その後病院の外でもケアが重要と感じ、2019年株式会社With Midwifeを創業。企業に助産師を導入する顧問助産師サービス「The CARE」などを展開する。
現在も病院で勤務しながら、株式会社赤ちゃん本舗や信州大学との連携プロジェクトを統括するほか、公益財団法人大阪産業局で女性起業家支援にも従事。また内閣府主催少子化社会対策大綱における検討会やこども家庭庁に関する大綱創設に関する検討会に有識者として出席している。
W/Storyの全記事を株式会社With Midwifeが執筆・監修。

本記事のイラスト:Junphant

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