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【助産師執筆】産後50週(産後12ヵ月)
ドキドキ!ワクワク!
赤ちゃんと初めての旅行に出かけよう

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1歳頃になると足腰が発達して、伝い歩きやつかまり立ちが上手になってきたお子さまも多いのではないでしょうか。よちよちと1人で歩けるようになった子もいるでしょう。行動範囲も広がり、好奇心も旺盛なこの時期、「あー」「うー」といった喃語や、「ママ」「パパ」といった意味のある言葉も話せるようになった子もいるのではないでしょうか。会話ができなくても意思疎通ができるようになり、コミュニケーションが楽しくなりますね。
赤ちゃんとのお出かけにも慣れてきた頃だと思うので、今度はいつもと違う環境が楽しめる旅行はいかがでしょうか。赤ちゃんにとっては新たな刺激となり、ママやパパにはリフレッシュや思い出作りにもなります。今回は赤ちゃんと一緒の旅行についてお話ししたいと思います。

  • 旅行デビューは1歳未満が多数
  • 施設によって楽しみ方が色々
  • 赤ちゃんのペースで移動できる方法が安心
  • 宿で借りられるものを事前に確認しよう
  • 家族みんなで楽しめる場所を選ぼう

みんなの旅行や帰省デビューはいつ?

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アンケート調査期間 2022年1月11日~1月13日

ご家庭によって違いはありますが、生後3~5ヵ月が最も多く、37%という結果になっています。そして1歳までに90%の方が旅行デビューしています※1。月齢に応じて持ち物や移動手段、場所を考える事が、赤ちゃんと一緒の旅行を楽しむ上で重要になってきます。


宿泊場所を決めるポイント

宿泊先は、種類もたくさんあって迷ってしまいますよね。大きく分けるとホテル、旅館、民宿、ペンションがあります。どこも魅力的ですが、選ぶポイントとして部屋のタイプはもちろん、食事内容や場所、入浴の場所も大切です。まずはお部屋のタイプから考えていきましょう。

●和室
畳は赤ちゃんがゴロゴロしたりハイハイしたりしやすく、寝る時も布団なので落下の心配をしなくて良いのが嬉しいですね。寝返りやハイハイの時期は和室を選ぶ方が多いです。
●洋室
大人用のベッドを使うとなると、赤ちゃんの落下が心配ですね。ベッドをくっつける事が可能な施設やベッドガードやベビーベッドを借りられる施設もありますので調べてみましょう。
●和洋室
赤ちゃんがハイハイしやすい場所と大人がゆっくりできる場所が、両方あるのが嬉しいポイントですね。赤ちゃんが寝た後にゆっくり過ごす時間を作りたい方におすすめです。
●コテージ
大人数での旅行や夜泣きが心配な場合も、周囲に気を使わなくて良いのが安心できるポイントです。自然が豊かな場所に多いです。

食事やお風呂はどうする?

次に食事について考えてみましょう。
食事は月齢や離乳食の進み具合に応じて変わってきますが、ベビーフードや食器を持参する他、施設によってはそれらが準備されている場合もあるので事前に確認しておきましょう。お部屋での食事は移動がなく、必要な物をレストランまで持って行かなくても良い事や、赤ちゃんが食事の時間に寝てしまっていても起こさずに見守れるというのが良いですね。また、食事に飽きてしまってもその場で遊ばせることができ、声や音も気にしなくて良い点も嬉しいですね。
レストランの個室での食事も同様です。エプロンや食事、食器だけでなく、お気に入りのおもちゃや絵本も持っていきましょう。個室が無いレストランやお食事処の場合は、静かに遊べるおもちゃの他、抱っこしながらの食事になる可能性も考え抱っこひもを持参すると良いですね。

最後にお風呂について考えてみましょう。
お部屋でのお風呂はパパとも協力でき、時間も気にしなくて良いので安心です。大人が入浴する時も赤ちゃんの様子を見守りながら入れます。また、時々赤ちゃんは気持ちよくなって浴槽の中で排泄してしまうことがあります。そんな時も、プライベートな家族風呂ならすぐに片付けられますね。
貸し切り風呂は、時間が決まっていたり予約が必要になったりしますが、貸し切りなので落ち着いて入浴でき、家族で協力することもできるので良いですね。
大浴場を利用する場合は赤ちゃんの入浴グッズがあるか施設に確認すると安心です。その他、お部屋にバスルームがある場合は赤ちゃんはお部屋のバスルームで時間を気にせず入り、大人は交代で大浴場を利用するという方法も良いですね。


持ち物と移動方法

移動方法に関係なく必要なもの

  • お着替え(予備も忘れずに)
  • 紙オムツ、おしりふき
  • おむつ用ゴミ袋
  • ハンドタオル
  • 抱っこ紐
  • 授乳ケープ(母乳の場合)
  • 哺乳瓶(使い捨ての哺乳瓶を活用する方法もあります)
  • 粉ミルク(固形タイプは事前の計量の手間がなく便利です)
  • 液体ミルク(調乳の手間が省けたり、持ち物を減らせます)
  • 哺乳瓶の洗浄グッズ
  • 哺乳瓶消毒グッズ(ジップロックに水と固形の消毒剤を入れる方法であれば荷物を減らせます)
  • 水筒、マグ(ミルク用のお湯を入れたり、飲み物の持ち運びに便利です)
  • 離乳食やベビーフード(月齢に応じて)
  • スプーンや食器(施設によっては借りることもできます)
  • スタイ、食事用エプロン
  • ベビーソープ&シャンプー(宿泊先によっては借りることもできます)
  • パジャマ
  • 赤ちゃん用歯ブラシ
  • 保険証や母子健康手帳
  • ウェットティッシュ、消毒グッズ
  • おもちゃや絵本
  • ブランケット

●車の場合

暑さ、寒さ対策としてブランケットやサンシェードがあると便利です。1時間~1時間半に一度は休憩を取れるように余裕を持ってスケジュールを組んだり、混雑する時間帯の移動を避けるとストレスが少ないですね。道の駅やサービスエリアの大きさなど、どのあたりで休憩が取れるかも調べておくとより快適に過ごせます。

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●電車や新幹線の場合

追加料金がかかっても、家族がまとまって座れる指定席を予約することがおすすめです。乗り降りのしやすさや席の幅、おむつ替えの台があるトイレの場所などを確認して席を予約すると便利です。お気に入りのおもちゃやお菓子も準備しておきましょう。荷物は現地調達できるものは現地調達したり、事前に送っておくと楽ですね。

●飛行機の場合

機内で必要なものと預けるものを別にして準備しましょう。気圧対策として、ミルクやジュースなどお気に入りの飲み物があると安心です。離陸時と着陸時は耳抜きがうまくできずに泣いてしまうことがあるので、その少し前から授乳や飲み物を飲ませて自然に耳抜きができるようお手伝いしましょう。電車や新幹線と同様で、乗り降りしやすい場所やおむつ替えの台が近い場所だと便利です。その他、遊べるおもちゃやお菓子もあると良いですね。


旅行先での楽しみ方

●動物園や水族館※2
本や映像では感じる事ができないにおいや動き、動物の生きている雰囲気を感じることができます。絵本に出てきた動物を実際に見て学ぶことや、ふれあいコーナーで動物に触れてみることもおすすめです。五感でたっぷり刺激を受けられます。また、動物を見ながら話しかける事で言葉の発達を促すこともできます。簡単な言葉で「ぞうさん、ごはん食べてるね」など、ゆっくり会話するのがおすすめです。水族館であれば、室内の場所も多く、天候や気温を気にしなくて良いといったメリットもあります。

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●花畑
外の風やにおいから四季を感じられたり、色とりどりの花や植物から色について学ぶこともできます。 自然がたくさんあるので赤ちゃんが興味を示したものを簡単に説明したり、触れられるものには触って五感を刺激すると良いですね。動物園や水族館同様、たくさん話しかける事で言葉の発達にもつながります。あまりお金がかからない場所が多く、行きやすいのも良いですね。
●テーマパーク
お気に入りのキャラクターがいれば、キャラクターに会いに行ったり、ショーを見ることでダンスや音楽を一緒に楽しんだりしても良いですね。お食事をする場所やトイレなども多く、過ごしやすいですね。

いかがでしたか?皆さん一度は「小さい頃の記憶は残らない」と聞いた事があるかと思います。確かに、1歳では大きくなってから覚えていることは少ないかもしれませんが、赤ちゃんの発達にとって大切なのはその時の時間です。ママやパパと楽しい時間を過ごしたことやにおい、見たもの、聞こえてきた音や触ったもの…。その1つ1つが赤ちゃんの発達に繋がっていきます。旅先ではハプニングもあると思いますが、それも含めて楽しい思い出になると良いですね。

旅行先でも気になることはXで「#ミッドワイフコール」をつけてご質問ください。みなさんからの疑問・質問をお待ちしています。

参考文献

※1 1545人に聞きました!はじめての帰省・旅行について教えて!,株式会社赤ちゃん本舗,2022/9/10閲覧,
https://www.akachan.jp/topics/clife/2201_02/

※2 (公社)日本動物園水族館協会の4つの役割,公益社団法人日本動物園水族館協会,2022/9/10閲覧,
https://www.jaza.jp/about-jaza/four-objectives


記事を執筆したのは…

株式会社With Midwife
代表取締役

岸畑 聖月
きしはた みづき

PROFILE

14歳の闘病の経験から助産師を志す。学生時代に起業を経験し、助産学・経営学を学ぶため京都大学大学院医学研究科に進学。
卒後は助産師として年間約2,000件のお産を支える総合病院に勤務。その後病院の外でもケアが重要と感じ、2019年株式会社With Midwifeを創業。企業に助産師を導入する顧問助産師サービス「The CARE」などを展開する。
現在も病院で勤務しながら、株式会社赤ちゃん本舗や信州大学との連携プロジェクトを統括するほか、公益財団法人大阪産業局で女性起業家支援にも従事。また内閣府主催少子化社会対策大綱における検討会やこども家庭庁に関する大綱創設に関する検討会に有識者として出席している。
W/Storyの全記事を株式会社With Midwifeが執筆・監修。

本記事のイラスト:Junphant

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